【5分でわかる / 人事・大学職員向け】2024年卒5月の就活データのまとめ
こんにちは。
新卒採用コンサルタントとして企業の採用設計や、大学で就活講師として活動する”採用者たてがみ”です。
本記事ではリクルート未来研究所さんの『2023年5月1日における就活プロセス調査』のまとめについてお話していきます。
大型連休を乗り越え、いよいよ採用活動は次ステップに移ります。今後の2024年卒の採用計画に関する社内会議も、より白熱するのではないでしょうか。
ただ、このような課題にぶつかってはいませんか?
・上司に直近の市場観をまとめろと言われたが、そんな暇はない
・手軽に2024年卒のマーケットを把握しておきたい
・これから本格採用でも間に合うのだろうか
内定承諾後辞退も多発するこの時期、ただでさえ採用業務で手が離せないのに今後に向けて市場観を確認しなければならず、皆様お忙しいですよね…!
そこで今回は直近の2024年卒のデータについて、重要ポイントのみ以下のトピックで解説します。
- 内定率は6割台(昨年対比+6.7ポイント)ではあるが、就活実施率は66.5%(昨年対比-0.2ポイント)
– 2024年就活は若干早まっているものの収束は昨年と変わらない見込み。 - 平均内定取得企業・内定辞退企業数はいずれも1割程度増加
– 今年も内定後の辞退に要注意。一方で内定保有者と未内定者の二極化はより進んでいる。
内定率は6割台ではあるが、就活実施率は66.5%で昨年と大きな変化はない
https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2023/05/naitei_24s-20230511.pdf
就職内定率はいよいよ65.1%(昨年比+6.7ポイント/前回比+16.7ポイント)となり、進路確定率も41.5%(昨年比+3.5ポイント)となりました。
これだけ聞くと「やはり毎年就活は早まっているんだ…」と思われるかもしれませんが、今年は昨年までと比べて就活実施率に大きな下落はなく、ここから先の就職活動は昨年と同様の動き方をする可能性が高いです。
上記に加えて、就活実施率や業界別の就職先の業界別割合なども確認しましょう。
5月以降の就活生は昨年同様の動きをする可能性が高い
内定率が上がると、どうしても今後の採用に危機感を覚えやすいかもしれませんが、今年の採用も昨年までのアフター(with)コロナのスピード感はないと言えます。つまり5月以降の就活生は昨年同様の動きをする可能性が高いと言えます。
その根拠として下記の就職活動実施率をご覧ください。(赤い四角印は私が追記しております)
https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2023/05/naitei_24s-20230511.pdf
就職活動実施率=就活を継続している学生と捉えてください。
昨年まで約3年程度はアフター(with)コロナの影響により、毎年前年の半月ほど早まっていましたが、今年は大きな変化はありません。 *約65%を切った赤枠の箇所をご覧ください
やはり大型連休(ゴールデンウィーク)という壁は厚く、内定スピードは早いものの、就活マーケットは一旦落ち着きを見せると判断できます。
また、後にも記載しますが、就活の二極化は変わらず進行しているため、この5月から就活を本格化する学生の傾向は昨年と大きな変化はないと考えられるでしょう。
就活媒体の営業マンからは「内定率も上がっているし、今投資しないと…」と焦られされることもあるかと思いますが、過去2年間と比較するとそこまで市場が荒れているわけではありません。昨年の採用を顧みながら、しっかり自社の母集団確保状況を確認しましょう!
5月以降の学生は去年と大きな変化がないと考えられるものの、ダイレクトリクルーティング(スカウトサイト)や就活エージェントの市場規模拡大からも捉えられるように、様々な媒体から競合他社が増えてきますので、同じように集客ができるわけではありません。注意が必要です。
平均内定取得企業・内定辞退企業数はいずれも1割程度増加
https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2023/05/naitei_24s-20230511.pdf
特にこの時期は内定後・承諾後の辞退が不安になるかと思いますが、上図を見ても、その危機感は強く抱いていて間違いないと言えます。上記と比例して内定辞退企業数も昨年比で1割ほど向上していますので、自社の辞退率も昨対比1割増と心構えが必要になります。
また、下図の通り3割近くの学生が2社以上の内定を所持しているため、現在内定を出している学生のみなさんに対しても注意が必要となります。
さらにこの図からは昨年度と比較しても複数社内定が増えていることがわかるため、就活の二極化はより進んでいると言えます。
https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2023/05/naitei_24s-20230511.pdf
本記事のまとめ
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
本記事では、2024年卒5月の就活市場のデータをリクルート未来研究所さんの『2023年5月1日における就活プロセス調査』から超重要ポイントに絞ってまとめました。
改めてですが、内定率は上がっているものの、5月以降の学生母数(就活継続者)は昨年と同様に市場に存在します。
しかし、就活の二極化が進み、競合他社が増える中で、これからの就活は今内定をお出ししている学生をどれだけグリップし、これから就活本格化となる学生のエンゲージメント(選考満足度)を高めるかが重要になってきます。
ぜひ市場観を意識しながら、夏までの採用見通しを目指して共に頑張りましょう!