【NG例を紹介】面接官が嫌うNG逆質問5選
こんにちは!
採用コンサルタントとして企業の面接設計や、大学で就活講師として活動する”採用者たてがみ”です。
本記事では『面接でNGな逆質問』についてお話していきます。
以前、別の記事で「一次面接で効果的な逆質問」について解説しましたが、それとは逆にNG質問について説明します。
さて、面接の最後には「何か質問はありますか?」と必ずと言っても良いほど聞かれますよね。
ただ、このような悩みを持ったことはありませんか?
せっかく用意して逆質問をしたのに、面接官に微妙な顔をされたよ…
福利厚生についての逆質問はダメって聞くけど、本当なのかな?
本当は聞いたらNGなんだろうけど、上手く言い換えられないかな…
私も学生時代は容赦なく素直に色々聞いてしまいました。
しかし今の面接官としての立場から思い返すとNGだらけでしたね!笑
そこで今回は面接におけるNGな逆質問について、面接官をしている立場から解説します。
どのように言い換えればNGにならないか、例文も記載したので、ぜひご活用ください!
逆質問でNGな3つの要素を理解しましょう!
実際のNG逆質問例を見る前に、まずはどのような逆質問がNGなのか、理由と共にNG要素をおさえておきましょう。
具体的には下記の3つのNG要素があると言えます。
- 準備不足
- 受け身の姿勢
- 実りのない質問(無意味な質問)
以前のブログ(一次面接で効果的な逆質問)でも記載しましたが、あくまで逆質問はアピールの場所であり、面接官もそれを承知で臨んでいます。
そのため上記のような質問を聞かれると、せっかくの機会にそのような事しか聞けない方なんだな…とガッカリして評価を下げることに繋がってしまうのです。
それでは実際に下記を見てみましょう。
準備不足
まずは準備不足。すなわち調べればわかるようなことを聞いてしまうということです。
例えば次のようなものが挙げられます。
- 商材(主力商品など)について
- 取引先の企業について
- 資本金や売上高について
- 企業理念について etc…
これらは新卒採用ページには記載が無いものもありますが、ホームページやIR情報を見れば記載してあることが多いです。
それだけ企業について調べていない=志望度が低いということを露呈してしまう形になってしまうので、絶対に避けたいポイントです。
主要な取引先はホームページにも書いてあるんだけど…。
どんなお客様と仕事をするかわからないまま、うち(弊社)に就職する気でいるのかな…
受け身の姿勢
次に受け身の質問です。これは学生のみなさんもやってしまいがちですが、福利厚生や研修についてがあげられます。また、もっとも面接官が嫌う逆質問と言っても過言ではありません。
これについてはどんな企業も辛辣な面接フィードバックを出されており、横で見ていて背筋が凍ります…(もちろんみなさんがその評価を知る由もありませんが…)
- 転勤について
- 休みや福利厚生について
- 給与やボーナスについて
- 研修や勉強に関する環境について etc…
これらはみなさんが働いていれば当然に付与される権利なので、気になるのは仕方ないと思います。
ただ、あくまで“働いた上でもらえる権利”です。つまり、社会人としてお客様から料金を頂戴する見返りとして、価値提供(仕事)を行うことで初めて見返りとしてもらえる制度になります。
少し説教じみた話になってしまいますが、これまでみなさんは学校にお金を払ってサービスを受けていましたが、これからは逆の立場になるのです。
何かを与えることに対して努力や思考を凝らせる人が社会人として認められ、はじめから自分が貰うことばかりしか考えられない人は長続きしない。面接ではこの点にかなりマイナス評価を付けますので、ご注意ください。
しかし、みなさんもこの点は正直に気になると思います。ぜひすべての選考を終えた後、つまり内定をいただいた後に聞いてみてください。内定をいただいた後であれば、もうお見送りになることはないので、何を聞いてもOKです!
一人前に成長させていただけますでしょうか…って、会社を塾だと思ってるの?
そんな人に給料はあげられないです!
実りのない質問(無意味な質問)
最後に、聞いたところで面接官としては何の評価にもならない質問になります。これもみなさん学生がやりがちな逆質問です。
- 今日の面接のフィードバックをいただけませんか
- 先ほどの質問ですが、面接官の〇〇様でしたら、どのようにお答えしますか etc…
何度もお伝えする形にはなってしまいますが、逆質問はアピールの場です。
ということは面接官はみなさんから聞かれた逆質問も評価という形でメモに残すことになります。なるべく面接官が筆を進めたくなるような逆質問を考えましょう!
面接のフィードバックをいただけませんかって言われたんだけど、他に業務上で気になることないのかな?そもそも面接のフィードバック受けて次に活かしたいってことは、うち(弊社)以外にも行きたい企業があるってことですよね。
学生のみなさんが聞きがちな面接でのNG逆質問5選!
それでは実際のNG逆質問を見ていきましょう!
聞き方を変えれば評価される質問もありますので、例を参考にぜひこれまでの逆質問を見直してみてくださいね。
主要取引先はどのような企業がありますか?
<NGポイント>
ホームページなどを調べれば載っているような内容・商材からも想像できるような内容であり、勉強不足が露呈してしまう。
<言い換え例>
〇〇や〇〇といった△△業界の企業とのお取引があると思いますが、将来的に増やしていきたいお客様や業界などはございますか?
材木屋に対して「どんなお客さんがいるんですか?」と聞いているようなもので、大工や建築会社に決まっています。
また、難しい商材であっても、会社のホームページやIR情報を見れば書いてあるものが多く、例え記載が無くても商材から想像することは可能ですので、勉強不足をアピールしてしまうことになります。
まずは調べたことや想定をお伝えした上で、今後お客様として増やしたい領域を聞けるように変えられればベストですね!
実際に転勤はあるのでしょうか?
<NGポイント>
転勤に対して後ろ向きであり、転勤を促すと離職してしまうという先入観を与え、採用することがリスクに感じ取られてしまう。
転勤については確かにみなさん気にされると思います。ただ1%以上あるから求人票やナビサイトに”転勤あり”という表記を出しているのです。そのためどんなに希望が叶えられると言われていても、実際に転勤する可能性はゼロではないのです。
そのためこのような質問をしても「可能なかぎり〇〇さんの希望を考慮します」という返事があるだけで、そもそも「求人票に書いてあったよね。嫌なら何で受けたの?」となります。
アピールが重要な面接の中で、あえて質問するべきではありません。ぜひ内定をいただいた後に聞いてみてください。
今日の面接のフィードバックをいただけませんか
<NGポイント>
「業務上で他に気になることがないのか」と、自分のことばかりで企業への関心がないように思われてしまう。
<言い換え例>
入社した際、私の課題になる点は面接官の方々から見てどのような点だと思われますか?
面接の評価は気になると思いますし、確かに学びになることは多いでしょう。
しかし、逆質問はアピールの場です。あなたへの評価を得たところで、面接でのあなた自身の評価は上がりません。他に企業への関心度を伝える逆質問などもたくさんあるはずです。
本当に受かりたい企業ではこの質問をしないことをオススメします。
〇〇が得意なのですが、これを活かせる部署への配属は可能でしょうか?
<具体的な質問例>
・英語が得意なのですが、海外営業部につける可能性はどれくらいでしょうか?
・大学のサークルでは企画職で評価を得てきました。この経験から企画職につきたいのですが、配属はどのように決まるのでしょうか?
<NGポイント>
希望する部署に配属しないと退職してしまう恐れがあるため、採用することがリスクに感じ取られてしまう。
<言い換え例>
すべての事業に興味があるのですが、将来的に〇〇が活かせる部門に付くためには、どのような努力が必要でしょうか?
主張が強く、希望とは異なる部署に採用すると「思ってたのと違う」という理由で退職してしまうのではないかと考えますし、実際に退職した方をこれまで何度もお見かけしました。
前提として、社会人経験が無く、能力が測れない新卒社員には、できるだけ希望を考慮しつつ、既存部署の人数調整を鑑みて配属することが多いです。そのため英語を活用することや企画職など、一定のビジネス経験の上に成り立つような業務は新卒からすぐに配属することは難しいのです。
ただ、最近ではジョブ型採用(簡単に言うと職種別採用)なども主流になってきていますし、そういった難しい部署だからこそ若い人の力を欲しているという企業は多くあります。
そして何より、社会人顔負けの経験をお持ちの方もたくさんいます。このような質問をする時はご自身の経験をしっかりと見つめなおして、それが社会で通用するか考えましょう。
未経験なのですが、御社の研修で努力すれば活躍できますでしょうか?
<NGポイント>
”自信が無い”ことに加え、”他力本願”に見えてしまう。
<言い換え例>
未経験で入社された後に活躍されている方は、ご自身でどのような勉強をされているのでしょうか?
これも非常に多く聞く”研修にまつわる”逆質問で、特にシステムエンジニアなどの専門職系に多いです。
「研修を頑張ります!」というご自身をアピールできると思われている方も多いですが、逆効果になってしまいます。
なぜなら、このタイプの逆質問は面接官からは”研修が当然にある=教えてもらって当たり前という姿勢”に見えてしまい、スキルアップに対して受け身であると捉えられてしまいます。
会社はお金をもらって働くところであり、お金のもらえる塾ではありません。大切なのは”まずは自分で頑張るという姿勢を見せること”です。
ただ、入社したら気にせずにたくさん会社を頼ってくださいね!
本記事のまとめ
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
本記事では面接の逆質問で評価を下げるNGな要素3点と、実際のNG質問例について解説しました。
改めてですが、面接官が逆質問を求めるのは、みなさんの疑問を解消するためだけではありません。むしろ合否をわける判断材料とするために、逆質問を求めているケースが多いです。
そのため、調べればわかるような質問や、仕事に対して受け身の姿勢に捉えられてしまうような質問を避けて、面接官に「採用したい!」と思わせるような逆質問を準備しましょう!
面接での評価を上げる逆質問については、この記事の中でも何度か紹介していますが、詳しくは下記の記事をご覧ください↓
また、これ以外にも一次面接そのものの特徴や、2次面接・最終面接で効果的な逆質問などについても別記事でお伝えしていきますので、そちらのチェックもよろしくお願いいたします!